
Janray
ギターの声を、ギターらしく。ギターたらしめる。
音を変えることは、簡単だ。
色を足し、圧縮し、形を整える。
そうすれば「エフェクターらしい音」は簡単に作れる。しかしVemuramが求めたのは、そうではなかった。
ギターがギターのまま、アンプがアンプのまま、ただそれが少しだけ豊かになる。その一点だけを、VEMURAMは追い続けた。
Jan Rayが目指したのは、60年代のBlackface Fenderアンプが「Magic 6」と呼ばれるセッティングで鳴る、あの音だ。倍音が自然に広がり、サステインが歌い、しかし音の輪郭は曖昧にならない。
そこにあるのは、ペダルの音ではなく、アンプが持つ固有の体温だ。
Level・Gain・Bass・Trebleという4つのノブは、触れるほどに応える。ピッキングを強めれば音は前に出て、弱めれば引く。弦とピックの間で起きていることが、そのままアンプに届く。
背面のSATトリマーは、その微細な歪みの質感を静かに整える。
総真鍮の筐体は、ノイズを遮断するためにある。
そして一台ずつ、手で組まれる。
一本の弦を張るような感覚で。
音は変わっていない。ただ、息をしている。
(witter:サトウリョウタロウ)
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