
pierce
ツマミを捨てることで、たどり着いた音
ワウには、甘い場所がある。
踏み込みすぎず、戻しすぎず、その一点に停まった時、宙域が立ち上がり、音は別の顔を現す。
その場所を毎回精確に踏み止めることは、技術であり、運でもある。
pierceは、その一点を回路に翻訳した。
ツマミはない。あるのはトグルスイッチとプッシュスイッチだけだ。
PastとCurrentは、時代の異なるワウの声を持つ。
Buzzは滑らかに、Attackは鋭く、音の輪郭に触れる。
4つの組み合わせはすべて、Limetone Audioが提案するベストポジションだ。
迷うための余白が、最初から存在しない。
動かないワウが、語る。
止まっているのに、音は変化する。その静かな矛盾の中に、pierceは立っている。
(Writer:サトウリョウタロウ)
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